2.さようなら 日向時間

宮崎に「日向時間」と言うのがある。良いことを言っているのかと思ったら逆だ。

結婚式、宴会、会議、集会、など一応開会時間は決まっているのだが、必ずと言っていい程開会時間になっても始まらない。

集まりが悪いので開会できないのである。一部のルーズな人のため真面目な人が迷惑をこうむる。

ある集会でのこと・・・開会は午後7時からと連絡を受け、自分では15分前に会場に着く。 俺いらより早く一人の女性が来ていた。 時間前に参加者が次々集合!16名。開会5分前・・・ 役員、議長さん達も着席。

時間はすでに15分経過しているが会議が始まらない。 すると議長が回りの役員に同調を求めながら

「え~ 本日はお忙しい中、皆様にはご苦労さまです。時間はすでに15分過ぎておりますが 本日45名の方が出席する予定になっております。もうしばらくの時間の 猶予をお願いします」ときた。

あららら・・ここでも日向時間だ。その集会結局20分遅れて始まり出席したのは何んのことはない 一人増えて17名。

時間を守る人が守らない人に 合わせなければならない。冗談じゃない!

俺はそんなのはゴメンだ。

何年か前、沖縄に行った。ここは まだひどかった。食事会に招待され、こちらは時間通りに指定された場所に行ったが 集まりが悪いとかで1時間以上も待たされた。  聞けば沖縄にも沖縄時間というのがあるらしい!

沖縄は「守礼の邦」と言って 礼には厳しい所かろ思っていたがあてが外れた。

 

ある宴会(忘年会)の時の話である。もうすでに何人かが集合してワイワイ ガヤガヤ、5~6分前の話

「今日は館長は珍しく遅いねぇ 誰か何か聞いている?」

「何か あったんやろうか?」  「うん!いつもこの時間には来ているはずなのに!」

「今日はひよっとして 遅れてくるんじゃない?」

そんな会話の中、藤原支部長が言った。

「いいや 館長は絶対遅れん!」

「そりゃ 分らんよ この調子だと。世の中に完全な人間はおらんよ!」

「いいや 遅れん!あの人はそう言う人や!」と藤原支部長は反論。

すると 「よ~し 賭けようか?」と言い出した者がいて、時間を見ると3分前である。

「そりゃ 面白い! 俺は遅れる方に賭ける」 と誰かが言うと 「俺も遅れる方に賭ける」となり これじゃ賭けは成立しない!

「藤原さん どうね?」と言われて藤原は半分不安ながら 「来る!」方に賭けた。

1分!2分!皆、時計とにらめっこ!30秒前・・・20秒前・・・10秒前・・・その時、

ガラ ガラと入り口の戸が開き 俺いらの登場である。

ヤッタ~~ァ!ヤラレタ~~ァ~と一種の悲鳴

俺いらは何だか分らない? 「何? 何かあったのかい?」 俺いらの問いに藤原はニコニコ顔である。

実のところは 俺いらは誰よりも早く、この場所に顔を出したのだが早過ぎで誰もまだ来ていなかったので、近くの公園を散歩がてら時間つぶしていたのである。

(その頃 店の中では俺いらが 遅れる 遅れないで話題沸騰中!)

「今日の飲み代タダになったぁ!」と藤原は大喜びだ

自分がこんな調子だから我、少林寺会館の支部長会は厳しい!

約束の時間がくれば何人集まっていようがお構いなし。

「では時間がきましたので始めたいと思います。」 「カンパイ!」 と議長の一声で 時間ピッタリ始まる。 それでいいのだ。 皆それを認識している。 私もいろいろな集会に呼ばれてお付き合いしているが、 遅れる人はいつも同じ人に 決まっている。 自分の人間好奇心、査定の中で時間を守る人は信用する ことにしている。

守らない人には ? を付ける・・ことにしている。 しかし人にはそれぞれ都合というものがある。 だから何が何でも時間を守れ!と言うつもりはない。

それぐらいは理解できる。 友達とか個人的に時間の約束をする時には約束を守れる時間を約束すればいい。

それは例えば「〇時頃~〇時頃」 とか 「少し遅れるかも知れないけど・・」と その一言を付け加えればすむこと  それが約束の時間となる。 ところがルーズな人はそれさえも出来ない。 今では付き合いはないが知人に話の太て~ぇ奴がいた。 私はその男の話を半分しか聞かないことにしていた。 何故ならいつも時間がルーズだったからだ。 時間とは関係ないが案の定、 奴を信じていた友達は奴に裏切られ、 ~百万騙されて 「やっぱり先生の言う通りでした!やられました。」と ガックリきていた。

時間を守る人は約束を守る人。 約束を守る人は信用できると思って間違いない・・・かな?

提案!もうそろそろお互い時間を守るように努力し 「日向時間」 と(さようなら)しようでは あ~~りませんか!

それがいい それがいい!