6.酒の「避け」られない話

友達の友達は皆友達だ!ということで親睦会を発足させた。最初は4人だったが いつの間にやら 15人。

人が集まるとそれぞれに様々な考え方、性格の人間が集まる。 その中で今回はF氏の話しから、

親睦会が始まる前必ず今日の〆の支払いのことを聞いてくる。

「今日は割り勘です。」と言うと「今日は飯食ってこんかった」と喫茶店での集会 でも

ビールは飲むはハンバーグは食べるはでいろいろ注文する。そして割り勘!次の会、また「今日の支払いは?」で始まる。

「今日は自分の分は自分で支払って貰います」というと、 彼はコーヒーだけしか飲まない。 不思議なF氏。

折角の会だから会費を徴収しようということになった。 毎月3500円。 つまり会の時はそれで飲食しようと言うことだ。

ところがこれがまた難しい! ビールで乾杯! ワイワイ ガヤガヤ! 宴が盛り上がり焼酎などの追加追加。

さて、お勘定は一人1500円ずつ追加で3500円が5000円に化けてしまった。

酒の好きな人、酒の<飲めない人これでは平等にならない。 所帯が大きくなるといろいろ不満の声も聞かれる。

で~ 基本は3500円で再確認となる。それでも問題は起きる。 今度はF氏が幹事になった。

乾杯!ワイワイ ガヤガヤ。F氏はもうすでにビール3杯目をお代わり、上機嫌! 他の人はボソボソ!

「今日は飲み放題?」「さぁ?」と迷っている 仕方がないので私はF氏に「Fさん! 今日は飲み放題? 食い放題?」と聞く。

するとF氏は「あぁ? そんな難しいこと言わんでいいがぁ! 飲みたい人は 飲めばいいんじゃわぁ!」と

「そうじゃない、Fさん! 皆がいろいろ心配しているみたいやから 俺が代わりに聞いてみただけじゃが、そしたら

今日は何飲んでも喰っても 3500円で納まるんじゃね! あんた今日の幹事やからそのことをちゃ~んとして おかんと皆

安心して飲めんのじゃないの?」 「飲む時に銭勘定のことを言われると酒がまずくなる。 面白くねぇ~」・・・・

(オイ! オイ!あんたも面白くないかも知れんが、こっちも面白くねぇんだよ!)と 言い返してやりたいが、

そこは我慢 我慢! しかしそうなると売り言葉に買い言葉。 「分かった 分かった Fさん! じゃ、こうしよう!

俺はあんまり酒が飲めん。 だから喰うわ! え~と、伊勢えびの活き造りと、真鯛の刺身を注文するわ!」と 言うと

F氏はビックリした顔をして 「なっ 何んてぇ~~ 伊勢えびの活き造り! 真鯛の刺身! あ、あんたぁ!

それ何んぼすると思ちょっとね!」 「何ぼか知らん! Fさん あんた何杯でも飲めばいい、 俺は飲めんから食べるとよ、いいやろ!」

「ビ ビールは500円じゃがね! 伊勢エビとは値段が違う!」 「そう言う あんたはビールを、もう3杯お代わりしちょるがね。まだ1杯しか 飲んで

ない人も いるがね」 「・・・・・・・・・」 「Fさん!まぁ 聞きない!

俺はね 伊勢エビの活き造り、鯛の刺身が食べたい 訳じゃない!要は皆が安心して楽しく飲めるように幹事に決まった人は、

気配りせよと言うことを言いたいのよ!そのことをこの前、再確認したばっかりやろ!飲む時に銭勘定のことを言うな!

と言う人がいるがそんな奴が一番、 心のそこで計算しながら飲んでるもんよ!」 酒飲みには酒飲みの理屈がある。

飲めない人には飲めない人の 理屈がある。 考え方は人それぞれ違うと思うが幹事は飲む人、

飲めない人、どちらも納得する楽しい 飲み会にしてやる気配りが必要ではないかなぁ?

今では飲み放題は別にして 1次会は!3500円。その後の追加オーダーはそれぞれ追加した人の支払い

と決まり楽しい飲み会となる。 忘年会、新年会、同窓会、歓送迎会、親睦会、なんやかんや飲み方が多い。

泣く人、笑う人、愚痴る人、朗らかになる人、やま芋掘る人、眠る人、 勘定を払う時になるとトイレに行く人、

「酔くろうて覚えちょらんがったぁ~」と いう幸福な人、いろいろ変身する。焼酎喰れで女房から逃げられた人もいる。

酒の上での失敗やトラブル、昔からいろいろあったようだ。昔、切腹までした

御仁もあったそうな!酒は怖い!各々方自重されたしと言うことだ。

それがいい それがいい!