12.黒帯

黒帯。それは 柔道や空手など武道を修行する者の あこがれの帯である。

まぁ 言うたら初段と言うことになる。 

そこで黒帯の価値感なのだが空手の場合はめちゃくちゃや! 

小学生で黒帯を免許している流派もある。 少年の夢やから それはそれだが・・・

我々少林寺会館では少年(小、中学生)の黒帯は許さない! 

一流を引っ張っていく指導者達に言いたい! 

小中学生の少に黒帯は早くありませんか?・・・と。 

道場に通うある少年が「○○君は黒帯だよ!」「何年生か?」

「4年生! でもね ○○君は すぐ泣くとよ」  「何んで?」

「××君がいじめるとよ!」 「けど○○君は黒帯じゃろ!」 「うん! でも 弱いとよ!」

「お前とどっちが強いとや?」 「そりゃ僕が強いわぁ^^」 「でも お前は青帯だがね!」

「でも、僕の方が強いとよ!」 「じゃ お前に黒帯やろうか!」

「要らない! もっと強くなってからもらうわ!」

お父さんに連れられた5年生が 入門したい・・・とのこと。

しかも黒帯を締めて来た。 お父さん曰く

「うちの息子(A)は他流で黒帯なのですよ! 帯はどうなるのですか?」・・と

「はい! 初めは白帯から 始めていただきます」「黒帯でもですか?」

「はい! お父さん 確かに息子さんは黒帯かも知れませんが・・・空手には流派がありまして

その流派によって 段級の基準が違うのですよ! 確かにお宅のA君は 他流派でやっていたと

いうことですから 覚えも上達も他の子に比べて早いと思いますよ。

何にも心配要りませんよ」・・・A君の父親は納得いかない様子。

「何なら 丁度 同級生がいますから 組み手の真似事でもさせてみましょうか?」

となり二人は軽い組み手試合をすることに! こっちは先月 紫帯6級になったばかりのB君。

二人は対峙する。「軽くするんだよ! はい 始め!」・・・と・・・A君が 突きをくりだしてきた瞬間!

B君が軽くいなして 得意の上段廻し蹴り(ハイキック)をA君の顔面に! 見事な上

段蹴りが! 蹴りをくらったA君は その場にうずくまり・・・ワァ~~と泣きだした。

「お父さん 見ての通りです。お解りいただきましたか? 彼はこの前、紫帯の6級になったばかりなのですよ! 

我々の少林寺会館では 小中学生には黒帯はあげないんですよ!」

次の稽古日に入門手続きに来るかと思いきや その親子は2度と顔見せなかった。

帯の魔力というのは不思議な力があるのも確かだ! 色帯も変る度に力が変化する。

ましてや黒帯となると尚更だ。姿が変り 貫禄が変る。・・・が この線引きが難しい。

受ける人も人 与える人も人 与える人は長年の経験と感 その技術の上達を見て允可するのだ。

・・・がこの与える 先生 宗家 館長 塾長 会長 の考え方で黒帯の価値が違う!

これは 俺いら流の考え方 空手は誰が何と言おうと護身術であり格闘技である・・ということは

ある程度は強くあってもらわなくてはならない。その後に武道としての精神 競技としての空手

がある。 で その黒帯としての力だが 黒帯という以上 空手を習っていない素人と対した時

にこれを打ち負かすぐらいの格闘技術護身を修得した力が必要ではないかい! 

空手を習っていない素人に舐められたら困る。だから それらが発揮できるのが高校生ぐらいからだ。 

故に少林寺会館では高校生に成らないと黒帯(初段)の試験は受けさせない! 空手を習っててしかも

黒帯でありながら、同級生のガキ大将からイジメめられて泣きだす黒帯じゃぁ 如何なものか? 

流派によって少年黒帯とか黒帯見習いとかあるらしいけど・・・そんなまどろっこしいことしないで 

茶帯の次は黒帯でいいのでは?・・と思う次第! 如何なものだろうか? 言葉が足りな

いけど 先生方、もっと黒帯の価値を高めようよ! 

ちなみに 昔は免許皆伝というのがあり これには 術許 金許 誉許 などあったらしい。

これは何となく理解できる。その後の技術上達者 修行年数 貢献度 向上心など等考慮した

熟達者たちに贈る名誉許しみたいなもん 技術だけにとらわれると歳を重ねるに従って段位は

下がらなければならないことになる。そうじゃない 修行ごとは技術だけじゃない 精神 つま

り人間としてもっとも大事な心の部分も修行しなければ 特に空手はキチガイに刃物となlちゃ

うから・・・けどその技術も精神も比例して良しといえるのは う~~ん やっぱり16歳

ぐらいからかなぁ~~~

それがいい それがいい