15.破門

「藤原君 あんた もう引退しない」 「・・・・・・」

「今だったら 健康上の理由とか 体力の限界を感じてとかでもいい

今回の事は二人だけの事として蓋をしてそれで終りにすればいい俺ももう何も言わない

また誰にも言わない あんたの名誉のためにも それが一番いいよ!」

「・・・・・・・」「何か気に入らない事でもあるのかい?」 

「い いや 自分がやめた後は誰がやるのですか? それに誰が館長に電話かけてきたんですか?」 

「いやいや あんた、そんな事は心配せんでもいいとよ! それに誰がって? 

あんたにそれを言う訳にはいかんやろ あんたそれを知ってどうするの 何んで?」

「いや! はい 解りました いろいろ迷惑かけました スミマセンでした。」

「ねぇ藤原君 俺も言いにくい事をいうた! 言い過ぎたこともあると思う!けどね 藤原君今回の事は

館長として見逃す訳にはいかんのや! 俺たちゃ一部分では武道家として社会の指導者なんや

ケジメは付けないかん そこんとこを解ってくんない なぁ!」

「いや はい! お陰で目が覚めました スミマセンでした」と藤原は涙目を拭いた。

「いや~ぁ 解ってくれれば 俺も嬉しいよ これからは 空手とは関係なく友達付き合いすれば

いいんだから・・・今まで通りいつでも遊びに来てよ!」「スミマセンでした!」・・・と帰って行った。

何故こんな事になってしまったのか!

それは一本の電話から始った「 館長さんですか?自分は神宮道場の父兄ですけど・・・今まで

昇級の試験を受けたら免状と色帯が貰えていましたが 今回 受験料とか免状料とか色帯代とか納め

ましたけど、うちの息子は帯は貰ってきたけど 免状をもらっていませんがどうなっているのでしょうか?

それに貰った帯ですけど 何か 誰かの使い古しのような? 新しい帯ではないような?

帯代もちゃ~と納めている筈ですが・・・」

「あ? そうですかぁ スミマセン それは、何かの手違いで 本部への報告が遅れているのかも知れません。

それに帯の方は 新しい帯がくるまでの仮帯かも知れませんね はい 解りました 調べておきます」と、

何で? おかしい? 審査月間(5月 11月)はとっくに過ぎているのに藤原君は何故報告しない?

まぁいい 後一月待ってみよう・・・と 

次月の支部長会(毎月第一土曜日)でも 藤原は何も報告しない 試験の事は一言もふれない。 

あぁ~~ついに、やりおった!

数日して 藤原を本部に呼びだした。

「藤原君! あんた俺いらに報告することが ありゃせんね?」 

「??? はて?」「あるやろ 何か!」 「館長に報告? 何か? いやぁ~特に無いです・・・けど・・・」

「君んとこは 5月に、昇級審査会をやったのでは?」

「あっ あぁ~あれですか いや あの 金は ぎ ぎ 銀行に入れたままで・・

後で届けよぅと思って通帳にいれて・・・」

「藤原君 俺は金のことは言とらんがね 検定をしたかどうかを聞いているんだがね! 

何で報告せんの? それに 受験料 登録料 帯代 免状料 だよね! 

もう検定期間が終わって2ヶ月だよ あんたネコババしてるんやろ? そりゃイカンわぁ!」 

藤原がガタガタ震えだした。

「それに あんた 子供に古い帯を渡し 帯代はちゃっかりもらっている。これは詐欺だがね! 

こちら会館側から言わしてもらうなら 横領!」 「・・・・・」

「どうして? あんた もう今までに余るほどの金を貯めて! おそらく支部長間では一番の金持ちや何だろうねぇ 

あんたをそんなに守銭奴に駆り立ててきたものは? 審査料なんて わずか何千円の

ことだよ 情けないわ! まぁ 今までにも 随分注意してきたつもりだけど・・・

理解して貰えんかったちゅうことやねぇ」 藤原は黙ってうなだれたままだった。

過去の話

夏、支部長会でビァガーデンで飲むことになった。集合時間は7時。で

私は6時55分に入り口にやはり同じ時間帯に支部長たちが・・

(押忍 お疲れさんです!)(押忍)と・・・・で 会場に入ってみると

「お~~ぃ こっち こっち!)と藤原が・・・ん? もうすでに出来上がっている。

「早いね~ 顔が真っ赤じゃがぁ~ 藤原さん」と仲間が言うと 「いいやぁ~時間を6時と7時と

間違ぅてぇ~」と・・・(時間が分からんければ仲間に電話すればいい)何のことはない 

種を明かせば 割り勘で払うから 他人よりも沢山飲み喰いして損をしないようにちゅう彼のやりかたや!

・・長年付き合っていたら分かる藤原の人格。

喫茶店で支部長会 話がまとまらないまま そこの喫茶店の営業時間が終了!どうする?

又、来週集まるよりも 場所を変えて話合うことに。移動。で 皆テーブルに着く。私の横に藤原が座り

「あぁ~さっきコーヒーを2杯飲んだら 腹一杯や~」と腹を擦る。・・と会計の米村支部長が

「館長!ここの支払いはどうしたら?」

「うん!まぁ~いいじゃん 会計から払ってよ! さっきの会議の延長だから!」

「はい 分かりました! いえ それなら金を取ってこないと!車に置いたままですから・・・」

「おう そしたら 悪いけど取りに行ってきてよ!」

「押忍!」 米村が席を立って車に金を取りに! そこへ ウェイトレスが注文を聞きにきた。

皆 それぞれに ジュースやコーヒーをオーダーする。

すると藤原「俺にはハンバーグ定食をくれんか!」 

私は思わず え~っ!(声は出さないが!)な~るほど納得。 

多分 場所を変ったから 今度は勘定を自分持ちになると計算したから

(さっきコーヒーを2杯飲んだら腹一杯や~)と前置きをして。ところが、

私と米村の会話を聞いて(勘定は会計から払う)というのが分かったものだから

急遽ハンバーグ定食に変更したのだ。一時が万事こんな調子の藤原

これも ある喫茶店での支部長会。8時から。私は やや早めに着いてしまった。

7時半に。喫茶店に入って行くと マスターが。「あ 先生 こんばんは! いらっしゃいませ!」

「ちょっと早過ぎたけど待たしてもらうよ!」

「あ はい どうぞ! もうひとりお見えになっていらっしゃいますよ!」 誰が?30分も前に?

会議室の方に行き ガラス越しに覗いてみると 藤原が食事をしている。 

何か チキン南蛮みたいなものを一生懸命食べている。私は Uターンして一度外へ出て車に戻る。

車の中で8時になるのを待つ。8時前に支部長たちが店に入って行くのを見て私も再び店の中の会議室へ。 

皆来ていた。 「押忍!」 「押忍!」 「お疲れさんです」 「こんばんは!」

さて 藤原の座席を見ると 食事の後はきれいに片付いている。

「米村君!今日は会計からひとり1,000円面倒みて それ以上飲み喰いする人は1,000円越えた分

は自分で負担してください!」と私が言うと 2人の支部長が

「スミマセン!今夜は まだ食事していないもんで 食事しても 宜しいでしょうか?」

「どうぞ ぞうぞ 1,000円までは会計が出してくれるから^^」 

つまり食事して後コーヒーでも飲めば その人は1,300円になりポケットマネーを300円払うことにな

るのだ。で 藤原先生はというと コーヒーを飲んでいらっしゃる 会議が終り会計だ!2人の支部長は

(自分達は食事しているから)と超過分300円を手出しして会計へ。当然 藤原も支払わなきゃ

ならないはずなのに 知らん顔して しれ~~っとしている。まぁいい!次の日

本部に顔を出した支部長が「藤原先生は 夕べはコーヒーだけしか飲まれなかったけど

何か考え方が変ったのでしょうかねぇ」

「ふふふ・・お前はそう思うかい! 夕べ彼は皆より先に行って飯喰っている訳よ!

そして皆が来た時は片付けさせて さもコ-ヒーだけしか飲んでいない素振りをして会計に金を払わせたのよ」

「はぁ~っ そうですかぁ やっぱり~ぃ そうですかぁ でしょうね 

私もあの人にしてはおかしいなぁと思ったんですよ」「うん このままじゃイカンわな 後で藤原を呼んで話しせな!」

「藤原君 あんた夕べの支部長会で食事しているやろ!」「えっ あっ あ はい 食べましたけど・・・」

「それなら何で 超過分を払わんの? 会では超過分は払うように なっているがね」「は いえ あの・・」

「藤原君 もうこんなのヤメようや! あんた いつもそうやがねぇ 何でそうなるのかねぇ

あんたうちの一番の先輩でしょ ご家老様だがね

あんたが皆の手本になって皆を引っ張らなきゃならんのやろ後輩や弟子たちのためにももっとカッコ良くやろうよ!

そしていい伝統を残してやろうよ! ねぇ藤原君 もうそろそろ分かってよ

あんた俺と競争しようとしているけど 無理なのよ 俺が あんたに負けるのはゴルフと金儲けや

それ以外では あんたは俺には勝てんのよ!あんた もう少し自分の器量を分からんとイカン

特に今回のような事や細かい銭勘定は 逆に男の値打ちを下げてしまうんよ!

言わんでも分かるやろ! あんたいつも損得勘定ばかりしてるがね」「スミマセンでした!」

米村支部長や小浦支部長の結婚式。

米村支部長が結婚することに 支部長達は招待を受けた。~の中で藤原支部長は欠席とのこと。 

理由は 店(理容店経営)が忙しくて手が足りないからとの事。 まぁそれが正当な理由なら仕方ない・・・が

(実はお祝儀が勿体ないからだ!)情けない それが分かっていたから 結婚式の披露宴の余興で

俺いらは100円をお祝儀袋に入れて(祝い気持!藤原)と書いて米村にあげた。米村は

ビックリしていたが俺いらのジョークと解り 皆で大笑い! だから後日藤原に言うてやった。

「藤原君 仕事が忙しかったのは仕方がないが 形だけのお祝いはしてよ 同じ仲間なんだからね!」と 

その時は(分かりました)と言っていたが 後日米村との雑談の時にその話がでたが お祝いは貰っ

ていないとのことだった。やっぱり!

小浦支部長が結婚することに その時も藤原だけが欠席との事。会場は藤原の住まいから車で5分と

かからない神宮会館。 やはり忙しいからだとか? 本当に忙しいなら仕方がないが そこに2時間

ぐらいは何とかなるやろ(ゴルフに行く時間はあるのに!)と思ったが!これもお祝儀が勿体ないからなのである。 

何故なら 後日 支部長会で韓国旅行を計画した。経費は支部長会費から出すことに!つまり参加者

は経費が要らない 必要なのは お小遣いだけなのだ。藤原は忙しいからどうするか?

(参加する)だそうだ。これも彼のそろばん勘定からの参加である。わずか2~3時間の同士の結婚式に

出席出来ないのに 3日間の韓国旅行には行けるのだから不思議だ。 韓国は近くても外国3日

間の日程が必要になる。 韓国では以前我が家でホームシティしていたことのある孫君が案内人韓国

では皆の食事代(夜だけ)は預かることに! 皆平等に。夜は韓国料理 焼肉カルビー それぞれの

テーブルに分かれる。 さて焼肉もそれぞれの人数分 皆さん腹いっぱい そこへウェイトレスが

「○×・・」孫君が「もう お代わりはよろしいですか?・・と言っています」と通訳。

「もう いいよ!」と私が言うと それを聞いてた 藤原が「へい! ヤキニク ヤキニク」と自分

の前の鉄板を指差し 肉の催促!勿論 誰もダメとは言わない。その席の5人分が追加。 

「美味めぇ~ うめえ~」藤原はひとりで食べている。

勘定を孫君にたのみ 外へ 会計が終わった孫君が 私に そ~ぅと 

「お父さん あの(藤原のこと)ひとりで沢山食べたけど それでいいのか? おかしいよ!」

と囁いた。ほら見たことか 初対面の韓国人ですらおかしい?と思っていたのだ。 

以前は彼の店で散髪して貰っていたが 行く度に彼は ゴルフに行って留守なのである。

「マスターは?」と聞くと従業員は「はぁ~ ちょっと!」と答えない。

「今日も球ころがしかい」「はぁ ですね」・・と

自分の趣味、利するためには時間も金も使う あんたは偉い!まぁ それは個人の勝手だが・・・・

我ら一門の道場間では 何処かの道場に所属していれば その者が他の道場に稽古に行っても会費

(月謝)は取らないようになっている。所属の移動の場合は別・・・前田が和知川原支部を開設した。

今まで神宮道場に通っていたA君はその道場の開設日に和知川原道場に稽古に顔を出した。

(自宅であるマンションの近くに稽古場ができたのだから) 

それを知った藤原 「おい ○○! お前 前田の和知川原道場に行ったやろ? お前行くのはいいが

今度こっちで練習がしたいちゅうた時は絶対 こっちには入れんからな!」と脅かしをくらった。

何故? それも金 つまり自分に入る月謝が一人分減るからだ!

藤原道場に4人の兄弟が通っている 飲んだ勢いで語る藤原

「俺はよ この4人には 帰るときにジュース買って飲め! 皆に内緒にしちょけ!って 100円

づつやるとよ!」 「何で?」「この4人は俺んとこのドル箱じゃからよ!」

つまり この4人がやめない限り 4人分の月謝が入るという計算 それに比べたらジュース代なんて

・・・と言う考え方なのだ! ここでも金。

藤原の このような話、話せば限がない。外から見たら よくそんな人と付き合うわ!

あんたにも責任があるのでは!それを注意するのがあんたの役目では・・と言われるだろう ごもっとも! 

批判は甘んじて受けるが・・2~30年の腐れ縁だから 仕方ないのかな! とご理解下さい。

いろいろな問題が起こる度に 私も館長として 空手道精神 武士道 指導者について話す。

そのための月1度の支部長会、勉強会なのだ! しかし 人間いろいろ 人にはそれぞれの性格があり、

自己コントロールできない人間も存在する。 これは 何の世界でも言える。

過去に2人破門した弟子がいるが 彼たちも自己虫的欠陥者と判断したからだ! 

後に案の定 その中のひとりは詐欺で警察に捕まった。 

私は、人生はたった一度しかない中での出会いだからその縁を大事にお付き合いさせてもらうようにする・・・

と言う考え方があるし 馬鹿でない限り話せば分かる・・・と思っているが 

これからは 少し考え方を変えた方が良さそうだ。

さて、「目が覚めた!」と涙を流した藤原、道場を閉鎖する準備をしているのだろうと思っていたら

神宮道場に所属する一般会員より電話があり 

「あの~館長ですか?実は藤原先生が昨日の稽古が終わってから話があると言うことで聞くと

少林寺会館を止めて独立するとおっしゃるんですが・・・どうなっているのでしょうか?」

「ん 昨日? そんなこと言った? 間違いないね?」  「はい!」

「分かった そこまで藤原が言うんだったら・・・いや、詳しい訳は後日話す事になるけど 君たち

は普段通り稽古を続けておいてください」 「押忍!}

詐欺 横領まがいのことをしても 彼のことを思い その事は藤原と自分とのことにして蓋をして 

そのまま伏せてしまおうと思っていたが・・・池田支部長と前田支部長を本部に呼んだ。

「実は・・・・・だったのよ!」

「はぁ 本当ですか! そりゃイカン 藤原先生は間違うていますわ! そりゃ自分たちも許せん! 

今から行って話し聞いてきますわ! まぁ でもあの人やったらやりかねん とうとう・・・ですね」

と2人は藤原の家にむかった。

報告では 2人が行って 藤原はびっくりしていたようだ。結論は 悪かったと頭をさげたという。

で2人は「館長に電話でもして 謝っておいてくださいよ!」と言い置きして帰ってきたとのこと。

それから10日 こちらは藤原が速やかに引退の手続きをしているものだと報告を待っていた・・ら

また神宮道場の練習生より電話 

「あの~ 館長! 実は昨日、稽古が終わって 藤原先生から呼ばれ(俺は やっぱり納得イカン! 

腹をくくった、独立する お前たちも どっちに付くか覚悟を決めてくれ!) と言われました。

何が何かさっぱり解らないんですが・・・」

そりゃそうだ 何も知らない弟子たちには 何が起きているのか分からないのも 当たり前!

「そりゃ心配かけてすまないないねぇ 後日、ゆっくり説明するけど もう少し辛抱してくれ」と。

目が覚めたと涙流して これで3回目  藤原が技術、精神が優れているなら組織を離れようと独立

しようと構わないが 全く逆である。 空手の指導を金にしか考えていない奴に独立もクソもあるもんか!

どうしようもないヤツ それは俺が許さない さすがに私も!・・・と私は翌早朝6時に藤原の家にまだ起きていない。

駐車場で待つこと1時間 7時に藤原の奥さんが窓を開ける。私が来ていることを藤原に伝えてくれ・・・と

藤原が出て来る 足が痛いのか? 膝をさすりながら さも痛そうに! これで独立かよ!)車に乗るように合図すると

助手席に乗り込んできた。 膝をさすりながら・・・

「こら 藤原! われ、どうしようもねぇヤツやなぁ 今まで藤原君ちゅうてきたけど われに敬語

はいらん お~っ 藤原 われ独立するって? するならしてみぃや 俺がさせん。 われ、何でこ

んなことになったのか まだ分からんのか! お前がそんな調子だから 俺はお前に 言いにくいこ

とも言わにゃならん! 子供達を騙しお金を巻き上げ その金で女を買う! それも自分が講師で行きおる○○学校の

見習いの実習生を! 自分で散髪して稼いだ金じゃないから何とも感じんのやろ! 

お~っ そんなヤツが独立 やってみろや! 何なら今、ここに奥さん呼ぶかい? どっちが正しいか?

聞いてもらおうか? 俺はあん時、言うたやろ 速やかに引退しろって! お前が そんな調子やから

話がどんどん広がっていくんだわ! あん時目が覚めた・・と涙流したんは・あれは嘘か! 

スミマセンでしたと泣いたじゃないか? 今度も また入ってくる月謝に未練が残ったんやろ! 

分かるんよ お前の考えていることは! まだ気づかないのか? お前の人生 金 金 金じゃ金持

って人が寄ってくるか? お前の場合、皆離れて行きよる 俺は金持たんでも 皆が寄って来る そ

の差は何じゃろねぇ 終いには友達もいなくなるよ まぁ 今でも真の友達が居るか居ないか分から

ないけど・・・お前とは長い間の腐れ縁と思えば 多少のことは我慢してきた。何回も注意もしたよな!

もうお前はダメじゃ 根っこが腐れちょるわ 手当てのしようがない! 独立? アハ やれ

やってみいや!そのかわり破門じゃ 破門状も出す。これ見ろ! これが、その破門状の下書きじゃ

詐欺 横領 淫行 これが表にでりゃ おもしろい話や 週刊誌も喜んで取材に来るわ! 最後は

みのもんたの8時またぎじゃ もう 俺は何も言わん やれ 独立でも何でもやれ!」・・と

藤原は又ガタガタ振るえながら「スミマセンでした。本当にスミマセンでした。こ こ 今度迷惑か

けたら指を詰めますから 許してください!」 また また 涙をふきながら・・・

「指を詰める? おい おい 俺たちゃヤクザか? あのな それだよ 出来もしないことを簡単に

口にするな! それが 間違いなのよ! 嘘の涙みせるな! ったくどうしようもないヤツや! 

破門の事はしばらく待ってやるが もう これ以上ジタバタするな! おとなしく反省してろ! 明日

から神宮道場には出入りするな 分かったら 降りろ!」自分でもおかしいくらい言葉も汚くなる。が

こんなヤツには それでも足りないくらいだ!と 思いつつ 終いには何だかこの男が可哀相というか哀れになってきた。

道場の出入りを禁止して 数ヶ月は 何事もなく過ぎた!・・・と思っていたのは私達だけ! 2年に

一度行う少林寺会館少年空手道選手権大会! 2年に一度ということから この大会を成功させるため

我々はプログラムに掲載する広告、寄付集めに奔走することに。

私も館長という立場で 集金は各支部長の3倍は集めて会計に納める。

その時の出来事! いつも広告を賜っている病院、居酒屋へ藤原が

(少林寺会館に寄付、広告はするな!)・・・と言い廻っていたのである。

ビックリ仰天の藤原の行動である。 また やりおった! その10日前に ある支部長と話した。

「藤原さんはその後?」「さぁ 分からん 元気しちょるかねぇ? 」

「結局 処分は無しちゅうことですか?」

「うん! もう 道場をやめたんやから そこまで追い詰めんでも よかやろ! 少しは魂が 入ったやろ!

俺も腹は立ったけど・・・まぁ 彼が茶飲みに来て 頭下げてくれれば 水に流して迎えてやっても良いとは思っているよ!

悲しい 寂しい話やけど 腐れ縁や!」・・・と話していた矢先の出来事だ!。

寝耳に水とは このことである。少林寺会館に恩こそあれ (少林寺会館に寄付、広告するな!)

と言い回るとは! さすがに私も切れた! もうこのどうしようもないヤツに振り回されゴメンだ。

藤原は自分がバタバタ見苦しく振舞えば振舞うほど自分の首を絞めていることに気づかないのだ!

本来 このような事を書くのは組織の恥である。又、こうして書くことによって藤原も多分マイナス

になるだろうが・・・この上 逆恨みによって少林寺会館の悪口まで言い廻れたんじゃ

私も受けて中段突きの お返しぐらいはしなきゃ 腹がたつ!

(破門!)の宣言をした。(回状は まだ回さないが これも彼の今後の出方次第だ)

こうして 破門を題にして書いたが 彼が本当に心から反省して来たら この破門の項は削除するが!

まぁ無理やろ・・・・・

それでいい それでいい

ちなみに この人生激情 「酒の(避け)られない話」も藤原の話である。